名谷駅ナカ店閉店にあたって。



こんにちは、店主です。

まだまだ残暑続きますがみなさんお元気ですか。


昨日2021年9月17日(金)をもちまして、

創業当初から継続してきた名谷駅ナカ店を閉店いたしました。


竹下屋が1番最初にお客様に野菜を販売した場所でもある駅ナカ販売は

とても特別な場所で、閉店する決断は簡単ではありませんでした。


初めて販売したのは2019年4月のこと。

その後紆余曲折ありながらも2020年1月から本格的に販売に踏み込みました。

当時は平日毎日、必死に販売していたのを覚えています。


学生あがりの私は、八百屋のやの字も知らないほど無知で、未熟でした。

何円で仕入れて何円で販売するのが、

農家にとってもお客様にとってもベストなのか全くわかりませんでした。


その辺の地場野菜とおいしさが違うことには自信がありましたが、

それを売り場や接客でどう表現したらいいのかもわかりませんでした。


今日はきゅうりを100円で売ってみよう。

あ、お客さんからしたら安すぎるらしい。

じゃあ明日はきゅうりを110円で売ってみよう。


そんな実験を繰り返しながら、八百屋として大事な値付けを学びました。


「この赤いオクラはどうやって食べるの?」

そんなお客様からの質問に対して、

どうやって答えるのが最も伝わるか何度も説明しながら磨きました。


私を八百屋として成長させてくれたのは、他でもない、

名谷駅で出会ったお客様たちでした。



(当時ビニール袋はまだ無料の時代でしたが竹下屋は有料の紙袋しか置いていなくて

「なんで紙袋しかないんよ!?」とレジで怒鳴られたのはいい思い出です。笑)


...

しかし新型コロナウイルスの流行により同年4月。


兵庫県にも初の緊急事態宣言が発令され、

多くの人が電車を利用しなくなり売上は下がり

スタッフの安全面も心配だったため休業を決意。


お客様には「必ず帰ってきてね!」と言っていただきながら

なんとも言えない悔しさと、お客様からの温かいお声とで

涙ぐみながら休業前最終日を過ごしたことをいまだに忘れられません。


しかしその期間ももちろん野菜は育ちます。

駅ナカ販売の代わりに、

神戸市内を朝どれ野菜をトラックいっぱいに詰めて移動販売をしていました。


新しいお客様との出会いもあり、

今振り返ると八百屋としてまた成長できた気がしています。


休業から2ヶ月後、緊急事態宣言が解除され

名谷駅に赤い八百屋が戻ってきました。


「待ってたよ!」


とたくさんのお声をいただき、ああ戻ってこれたんだなと、

竹下屋のことを覚えてくださっていたんだなと、

感謝を噛み締めながら販売を再開いたしました。


それから1年弱。

相変わらずコロナ禍ではありますが、人の動きも徐々に戻り、


そしてたくさんのメディアの方々にも取り上げていただいたおかげで

最後は毎日200名ほどのお客様に野菜を届けることができていました。


しかしながら私の中でひとつの問いが生まれたのです。


「この売り方で、神戸市内にどれだけ販売先を広げられるのだろうか。」


緊急事態宣言中に行っていた移動販売を通して

名谷付近だけでなく神戸市中に竹下屋の野菜を待ってくれる人と出会えました。


その方々にも継続的に野菜を届けるには、

本当に駅ナカ販売の形がベストなんだろうか。


そう思い始めると、神戸市内で駅ナカ販売で成り立つのは

5箇所ぐらいが限界なんじゃないか。そう思いました。


"神戸市内のどこに住んでいても竹下屋の野菜を買ってもらえる

農産物流通を創るにはどうしたらいいのか。"


そう考えた時に考えたどり着いたのが地元スーパーとの連携でした。


2020年8月末からトーホーストア様との連携がスタートし、

2021年9月末には6店舗目を展開予定です。


そしてスーパーのみならずパン屋にまで広がり、

日々ケルン様とのコラボが2021年9月に始まりました。


すでにある小売店との連携を通して販売することによって

神戸市のどこに住んでいても竹下屋野菜を手に取ってもらえる流通を

創ることができると、1年をかけて確信に近づきました。


どんな場所でも購入できる状態を創ることがお客様への誠意だと思うし、

流通量をあげていくことが農家への誠意だと思っています。


よくあるちょっと良さげな産直八百屋ではなく、


「竹下屋って神戸の農産物流通を本気で変えちゃったよね」


そう言ってもらえるような八百屋になりたいと思います。

(いや、なります。)


やるべきことが明確に見えたとき、

私の中で名谷駅ナカ店の閉店は決意に変わりました。


...

販売最終日は店頭に立ちました。

温かいお言葉をたくさんいただきました。


「おいしい野菜をごちそうさまでした!」

「次のステップ応援しています!」


そして、「また帰ってきてね!」という言葉。


私は緊急事態宣言時の休業前とは違い、涙ぐむことはありませんでした。


これは一時的なお別れで、必ずこの地にも、

新しい別の形で野菜を届ける決意ができているから。


前回は不安でいっぱいのお別れだったけど、

今回は切り開いていく決意のお別れだから。


寂しい気持ちはたくさんありますが、それ以上に感謝に溢れています。

そして名谷のお客様への1番の恩返しは、

また毎日のように竹下屋野菜を買ってもらえるような流通を創ることだと思っています。


また、会える日まで!

竹下屋一同、明日からも一生懸命野菜を運びたいと思います。


店主 竹下


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最後に竹下屋感謝祭野菜市を開催します!


【日時】2021年9月25日(土) 10:00~(売り切れ次第終了)

【場所】名谷駅前広場(大丸前)


竹下屋メンバー勢揃いでお待ちしておりますので

ぜひお越しください!

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